この話を知りませんか?
昔、知人から聞いた話ですが・・・
元の話を知りたいのです・・・
ヨーロッパのある村に男が訪れたのでした。
宿屋の主人の話によれば夜になったら決してカーテンを開けてはならないと言います。
男はなぜ?と聞き返すと主人は口を濁して部屋を出て行ったのでした。
それから男が村人から聞いた話を断片的に繋ぎあわせると悲しい物語があったのでした。
十年くらい前に、村でのけ者にされている母と娘がいました。
ある日、娘は村人の馬車に轢かれてしまいます。
だけど、馬車はそのまま娘を見捨てて逃げたのでした。
娘は助けを求めたのですが村人は誰も助けてくれません。
そこで、娘は血まみれのまま教会まで這って行きます・・・
娘を庇ってくれる神父を頼っての事でした。
しかし神父はその時、隣村に行っていたのです。
それを知らない娘は必死に 教会の鐘を鳴らして 誰かの助けを求めたのでした。
しかし、いくら鳴らし続けても村人は誰も娘を助けず・・・
隣村に出かけていた教会の神父が帰って来た時には
娘はすでに亡くなっていたのでした。
それからしばらくたった頃から・・・
教会の鐘を鳴らすと、夜中に必ず娘の幽霊が出てくるようになりました。
娘の幽霊は窓の外から部屋の中を伺くのです。
そして、なにより・・・
その娘の幽霊を見た村人は必ず次の日には死んでしまうのでした。
そこで、村人は夜中に窓の外を決して見ないように常にカーテンを閉め、その上、教会の鐘の紐を切り、鐘を鳴らせないようにしたのでした。
ところが!男が宿に泊まった夜・・・
鳴らせないはずの教会の鐘が鳴ったのでした・・・
そして次の日・・・偶然に娘の幽霊を見た村人が死んでしまいます。
村人が恐怖におののくまま夜を迎えると、やはり鳴らせないはずの教会の鐘が鳴ります。
そして次の日には・・・やはり娘の幽霊を見た村人が死んでしまいます・・・
その夜、誰も怖がって近づかない教会へ幽霊を信じない男はその夜、教会へ忍び込みます。
そして見たものは教会の塔の上で鐘を鳴らそうとしていた神父の姿でした。