多分私が小学生くらいのころ、『ウォークマン』が流行った。
兄もそれを買ってもっていたんだけど、ある日私は思わず踏みつけて、ヘッドフォンの部分を折ってしまった。
焦った私は、とにかく証拠を隠滅しないと!と思い、押入れの上にひとつだけ天井が開く場所があるので、そこに入れて隠した。
ところが翌日、天井の上に隠したはずのヘッドフォンが落ちて押入れの布団の上にのっかっていて、兄に見つかり物凄く怒鳴られた。
今度は姉とケンカして思わず姉の鞄を投げつけてしまい、中にはいっていたファンデーションのケースを壊してしまった。
私はまたそれを天井に隠したが、翌日、また天井から落ちていて姉に見つかった。
しばらくして、また姉とケンカして、(よくケンカしてました…)姉のお気に入りのマグカップを隠してしまおうと思い、今度は落ちてこないようにと布団の上にのり、手だけを天井の奥にぐっと突っ込んでマグカップを奥に隠そうとした。
すると突然、手首を誰かにつかまれた。
手は生温かくて気持ち悪かった。
しばらくしてその手は離れ、私の手にマグカップを押し付けて消えていった。
なんとなく、その手が私が隠したものを上から落としたんだとその瞬間わかった(ような気がした)。
手が細くて女の人っぽい感じはしたけど、誰の手なのかは不明。
身内で亡くなった人も特に思いつかない。
未だに謎。
ただ、その場所ではないけれど、天井に女の人の手の形の染みがあるので、それと何か関係があるのかな、と漠然と思ってる。
ちなみに、その手の染みは何故か指が4本しかない。(薬指が無いように見える)