休んだそのすぐそばに

休んだそのすぐそばに 俺怖 [洒落怖・怖い話 まとめ]

12年くらい前の話。
俺は京都の大学に通ってて一人暮らししてた。
学生の身分ながらもバイクもってて、よく当時の彼女と遠出したりしてた。

秋のある日のこと。
天気がよかったのでドライブがてら彼女を乗せて琵琶湖大橋を渡り、近江八幡市の友人の家を訪ね、その帰り。

長時間乗っていたもので疲れが出て、途中の湖岸道路で琵琶湖を眺めながらタバコを吸い、休憩していた。
そのあたりは休憩にふさわしい場所でもなんでもなく、草が生い茂り、その草を分けながらしばらく進み、適当な岩に適当に腰掛けた。
5分か10分か適度に時間を過して軽く疲れを取った後、また京都の家に向かって走った。
まあ、何事もなかった。

その次の日。
授業も終わり、彼女に電話するのだが、近江八幡のSATYで買い物がしたい。
そういわれて夕暮れではあったが閉店にはまだ間に合うと思い、またバイクを駆って近江八幡まで走った。
無事に買い物を済ませると、時間は19時を過ぎた頃だったか、とっくに日は暮れあたりは真っ暗だった。
彼女を乗せ、また京都に向かって帰路を急いだ。
しばらく走ると車が渋滞している。
ここらで渋滞するのは珍しく、歩道と車道の間をすりぬけるようにして進んだ。
赤いランプが2,3個光っているのがみえた。パトカーだった。
何があったのか、しばらく考えて思い出した。
ここは昨日俺らがバイクを止めて休憩した所だ・・・

警察は検問しており、俺らも質問された。
質問内容はこうだ

「ここで今琵琶湖から死体があがった。何か知らないか?」

そのような質問だったと思う。
もちろん俺らは「何も知らない」と答え、通してもらったのだが、昨日休んだそのすぐそばに水死体があったことを考えると、急に身体が凍りつくほどの恐怖を感じた。
おそらく彼女もそう感じただろう。

実話だけど、どうかにゃ

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