あまり怖くないかもですが。
私のお母さんが体験した話。
高校の修学旅行で京都に旅行に行ったんだそうな。
部屋は一部屋に7,8人だかで、寝る時は結構一杯一杯。
で、うちのお母さん、まぁ良く言えばやんちゃ?おてんば?だったんだけど、それで何かやらかして、友達何人かと正座させられるハメになった。
しかしタイミングの悪いことに、足の痺れがピークの時にトイレに行きたくなったんだって。
わざわざ挙手して、逝ってよしって許可貰って、立ち上がったその瞬間、
グキッ
ていったらしい。
見事に捻挫。
で、捻挫した足のままで、夜就寝時間。
足が痛いから、枕か何か足元に置いて、その上に足乗っけて寝た。
夜も更けてきたころに、お母さんはフッと目を覚ました。
枕に乗っけてた足がずり落ちたらしい。
「あ~・・・」とか寝ぼけてたら、急に音もなく、部屋の扉が開いた。(引き戸?みたいなやつだったらしい)
見ると、どうも体育の教科担任が入ってきた。
その人、部活の顧問だか担任だかで、お母さんがよく知ってる先生だった。
完全に夜中だし、見回りに来たにしてはちょっとおかしいなとお母さんは思ったんだって。
けどひょっとしたら、驚かしに来たのかもしんないと思って、声かけなかった。
でもその先生は、脅かすでもなく、寝てるルームメイト一人一人の顔を覗き見てる。
さすがに変だな、と思っていたら、先生が自分の足元にやってきた。
その瞬間に金縛り。
眼球と瞼だけ動かして、何もできないままその先生のすることをじっと見てた。
すると、今までただ覗き込んでただけの先生が、突然しゃがみ込んだ。
そしたら、捻挫した右足がフッと浮いて、枕の上にポスッと戻された。
「えぇぇぇえぇ」とか思ってるうちに、先生はまた音もなく引き戸を開けて、出て行った。
瞬間に皆飛び起きて、「見た?」「今の見たよね?」って大騒ぎ。
どうやら全員金縛りにあったらしい。
慌ててその部屋の全員で先生の部屋に行って、
「先生、今私らの部屋に来たよね?」
って聞くと、
「何言ってるの?あなたたちの部屋になんか行ってないわよ。」