いっこ思い出したのでついでに
中世のヨーロッパに、とある医者がいました。
彼は人体の仕組みを調べようとして、法律スレスレの事までやっていたそうです。
しかしある時、好奇心に負けてとうとう法に触れることまでやってしまいました。
それは政府のしるところとなり、彼はギロチン刑を宣告されました。
そして執行日。彼は友人にこんな話をしました。
「人間は首を切られたら死ぬ。だが、すぐ死ぬわけじゃない。
ギロチンで落とされた首が生きていたとか、口をきいたという噂もある。
そこでだ、私の首が切られたら、それをよく見ていてほしい。
もし首を切られても意識があれば、私は3回ウィンクをするから」
そしてギロチン刑は執行されました。
さて、首だけになった彼には意識があったのでしょうか。
彼の最期を見届けた友人によると、「1回だけウィンクをした」ということですが・・・
932&935で思い出した。むかーし何かの本で読んだ、敵に捕まった上官&数人の兵隊の話。
即、斬首刑が決まった。捕虜になった上官は部下の命乞いをした。
「私は殺されてもいい。
だが、首を切られた後、私は自分の首を持って部下たちの前を走りぬける。
走りぬけられただけの人数は助けて欲しい」。
願いは受け入れられ、部下たちは横一列に並ばされた。
斬首された上官は自らの首を持ち、部下全員の前を駆け抜け、部下たちは開放された。
↑これは外国の話だけど、随分長いね、意識。
日本の話だと、こういうのがある。
ある侍が打ち首に決まった。
縄を打たれ、首切り役が横に控えているというのに、侍は、ここまで追い込んだ相手に呪詛の言葉をはき続けている。
当の相手は侍の目の前で涼しい顔。
「それほど御前の恨みがまことなら、首を飛ばされた時に、あの石に噛り付いてみせよ。それを証とする」。
指指す先(10メートル程)の石を睨みつけた侍はそれを受けた。
果たして、切られた瞬間に飛んで恐ろしい形相で石に齧り付いた侍の首に恐れを抱いた者たちは、
「何故あのようなことを仰った?恨みが本当になり、災いが降りかかったら何とします?」
と、不安げに問いただす。
「あの男の恨みの気持ちは本物だった。
そのまま打ち首にしていたら確かに災いが降りかかったであろう。
だが、切られる時にあの男”石に齧りつく”事だけに気持ちを込めていた。
よって、災いをなす事に振り向ける力はもはや残っておらぬだろう」。
結果、その通りになった。
という話。こっちは短そう。意識が、というより一念の強さの話になっちゃったね。
俺もそーゆー話を聞いた。
だけど俺は、3秒くらいしか意識が無い、と聞いた。
↓はその話ね。
時は19世紀のヨーロッパ、数々の犯罪を犯した男が捕まった。
その男は確かに数々の犯罪を犯していたし、その中には、聞いてしまったら吐き気をもよおすのもある。
だが、その男には病気の妻と子供達がおり、しかも、自分自身も仕事が出来ないような病弱な体だった。
だから犯罪に走るのも仕方なかったかもしれない。
しかし、だからと言ってそんな理由で罪は軽くならない。
少なくとも当時はそうだった。
そして、無情にも彼は、ギロチンの判決を下された。
だが、そんな時、ある科学者が哀れな男に取り引きを持ち掛けた。
内容は、
「私は今、果たして人間が首だけでどれだけ生きられるのかが知りたい。
キミがギロチンに架けられ、首だけになったら、私の質問に答えて欲しい。
もし喋られなかったら、「YESが瞬き一回」、「NOが瞬き二回」で反応してくれ。」
と言う物だった。
そして条件は「その後のキミの家族を保証しよう。」と言う事。
彼はどうせ自分は死ぬ身、その後の家族が安泰なら、そんな事はお安い御用だ。
と、その取り引きを受け取った。
そしてその後、刑は執行された。
ストン、と言う軽快な音と共に、彼の首は飛んだ。辺りに血が模様を描く。
そして科学者は、すぐさま彼に――正確には彼の首に近寄って質問した。
「意識はあるか……?」
瞬き一回。
誰かが悲鳴を上げた。
だが彼は構わず質問を続ける。
「痛いのか?」
瞬き二回。そして最後の質問。
「目は見えるのか?」
だが、もう彼は反応しなかった。