『女優霊』という映画がありましたよね。
観たことがない人にはおもしろくない話なんですが、この映画や、他のホラー映画のビデオを借りてきて数人で観ようというグループがありました。
そのうちの1カップルは前にその映画を観たことがあったので、クライマックスの女が笑い続けるシーンに合わせて女の方が大笑いし、他のみんなを驚かせてやろうと目論んだそうです。
で、問題のシーンになりました。
画面の中の女の笑いが止んだ瞬間、部屋のはじにいた女が立ち上がってはじけるように笑い始めました。
当然、何も知らない二人以外の人たちは、最初ぎょっとしたけど、すぐにやられたと気づきました。
『もう、やめろよ』
『よしてよー』
でも女は笑い続けています。
何か不穏な気配が漂いだしそうです。
つれの彼も皆に事情をうち明け、『もういいよ』と止めさせようとしましたが、彼女は一向に笑うのを止めません。
なんのことはない、実は彼女は彼のこともひっかけようと笑い続けていたのでした。
しかし彼女は次の瞬間、自分が笑うのを止められないのを知って愕然としました。
救急車で運ばれるときも笑いながらで、頬を涙が、口の端からは涎が伝っていたそうです。
結局、精神病院なんかの入院には至らず、通院・投薬で済んでいるそうですが、なぜそうなったのかという原因はわからず、今もときおり笑いの発作がでるそうです。
陳腐なオチですが、その時一緒にいた女の子が後日、電話でうちあけられたっていう実話です。
笑い顔、笑い声、そこに恐怖で一杯のまなざしとは。
ここのみんなもこういうおふざけをやるなら、気をつけた方がいいと思います。