漁港の堤防

漁港の堤防 俺怖 [洒落怖・怖い話 まとめ]

オチなし、話としては怖くないですが、俺的にちょっとブルった話。

今年の5月くらいに、近場の漁港で釣りに行ったんだ。
そこで結構な大物が釣れたので、翌日友達に写真を見せながら自慢した。
すると友達が

「その漁港って先週くらいに身元不明の遺体があがったところじゃないの?」

って教えてくれた。
ネットで検索してみると、確かに地元の新聞やローカルニュースで友達が言ったとおりの報道がされていた。
それを知ったときはちょっと不気味な感じがしたけど、釣りに行ったのは遺体が発見されてから一週間くらい経っていたし、俺以外にもたくさんの釣り人がいたから、すぐに気にならなくなった。
実際、この後で書く出来事とは関係はないだろう。
だけど、俺の中ではどうしても関連付けようとしてしまう。

それから一週間くらい経ったころ、ある下り坂を車で下っている時だった。
そこはとても見晴らしがいいところで、遠く(2kmくらい先?)の海が見渡せる。
そして、例の漁港が真正面に見えるのだ。

俺は何気なく漁港を見て、あのニュースを思い出した。
(あー、変なこと思い出しちゃったな)と思った時だった。

漁港の堤防のところに黒いもの、と言ってもすごく遠いから豆粒くらいになんだが、それが視界に入った(気がした)。
その瞬間、俺の意識と視線が無理矢理その黒いのにフォーカスされたような感覚に陥った。
スマホで写真を撮るときに、タップしたら自動でピントが合う、みたいな感じといえばいいのかな?
そして、その黒いものも俺を見ていると直感した。
つまり、俺とその黒いものは数キロの距離を隔てて目が合ってしまったのだ。
常識で考えればあり得ないけど。

そいつの視線に悪意みたいなのは感じなかったが、もちろん良い感じもしない。
ただただ、無感情な何かがこっちをじっと見ているようだった。

時間にしたら2~3秒くらいだったとは思う。
このまま見ていてはまずいと思ったので、意識を無理矢理前に向けて、漁港の方を見ないようにして、坂道を下った。

話はこれで以上です。
あれが何だったのかはわかりません。
もちろん、例の遺体とは全然かんけいなく、そもそも俺の気のせいかもしれません。
だけど、それ以降その漁港には行っていません。
よく魚が釣れるところなので行きたいのですが、もう少し時間を空けてからにしようと思ってます。

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