友人の話を一つ。
一昔前、かなりぼろいマンションがあったそうです。
で、そのマンションの2階から3階までを階数を数えながら登りきると死ぬといわれていたそうです。
当時の友人もその話を聞き、死ぬかどうか試してやろうということでそのマンションに行きました。
外見はかなり気味が悪かったそうですが、好奇心に負け、2階に駆け上がったそうです。
チャレンジ開始。
が、半分の踊り場まで来たところで突然、上から白い着物らしきものを着たおばあさんらしき人が降りてきて、
友人にこう尋ねたそうです。
「いま、何段目ですか?」
人がいるとは思ってなかったらしいので、かなりびっくりしたそうで、今何段目だか忘れてしまったそうで、
「いや、忘れちゃいました」
するとおばあさん、チッ、と舌打ちして早々に降りていったそうです。
おばあさんが降りたあと、友人もなぜか気味が悪くなって数えるのをやめて一目散にマンションを出たそうです。
ところが、帰り道、よく考えてみると、あのおばあさんはなんだったんだろう?
あのマンションはとっくに人は出払ってるはずなのに、何でおばあさんが?
それに、自分は階段の段数を声を上げて数えていたわけではない。
じゃぁ、なぜあのおばあさんは、段数を数えていたことを知っていたんだ…?
あれは、そのまま上りきったら死んでしまうというおばあさんの警告だったのか、はたまたそのおばあさんがあの世へ引き込もうとしていたのか…
永遠の謎だそうです。