ある男の趣味は怖い話を作ったり語ったりすることや。
日常いろんなとこからそういう案を引き出しては作ってたまに披露して皆怖がらせたりするのが男の楽しみやったんや。
その中でも一番ビビるやつがおったんや、そいつはもはやターゲットになってると言ってええんや。
やけど一人じゃ聞いてくれへんから必ず周り揃えて一緒に聞かせようって魂胆で怖い話してたりしたんや。
ある日そのターゲットにされてたやつはいつも怖いこと聞かされてるから仕返ししたいって思ったらしくて周りに相談したんや。
そしたら皆で今まで聞いた怖い話を再現してみるかってなったんや。
夜中に集まって準備して、男呼び出していざ計画実行したんやけどまあ再現やしそもそも創作ってわかっとるからビビってもらえんのや、そううまくはいかん。
結局失敗して、でも男はそれだけ怖がらせてたこともわかったから今度からは嫌ならやめるって決断して一件落着や。
皆で男の家に集まって宅飲みしてたら「実は何にビビってたとかあるか?」って話になって男は
「わかってても白装束のやつがいきなり出たのは驚いた」
って答えて皆で笑ってたんやな。
でも元ターゲットはちょっと溜めてから言うたんや
「それ誰がやってたん?」
って
そもそも男の創作には白装束のやつが出てくるなんてポピュラーなやつがなかったってオチや